2026年8月15日

このクリップ、本当に Log? カメラはもう知っている

こんな撮影、身に覚えがあるかもしれない。1日の始まりは Log で撮っていた。 途中のどこかで標準プロファイルに切り替えた — カメラを誰かに渡したとか、 急いでいてとりあえず撮ったとか。2週間後、カード1枚分を丸ごとタイムラインに 置いて Log 変換を全部にかけると、クリップの3分の1くらいが変な色になって 出てくる。

それを見つけないといけない。だが、いい方法がない。

見た目はどれも同じ

フラットな素材はフラットに見える。それが Log の目的でもある。Finder で 隣り合った2つのクリップ — 片方は Log、片方は違う — を見ても、手がかりは 何もない。サムネイルは似ているし、ファイル名も何も語らない。

Finder のアイコン表示で見たクリップのフォルダ。小さく似たようなサムネイルが並び、どのファイル名を見ても Log かどうかのヒントはない。
Finder で見たカード1枚分の素材。何本かは Log で、何本かは 違う。ここからはどれがどれか分からない。

そこで結局、当てずっぽうに頼ることになる。スクラブして、変換をかけて、 正しく見えるか確認して、元に戻す。数本ならこれで済む。カード1枚分と もなると、午後まるごと潰れる。

カメラはちゃんと書き残している

実のところ、この情報は失われていない。カメラが Log プロファイルで 記録すると、その事実はファイルの中に書き込まれる。 映像そのものではなく、その映像がどう作られたかを説明する部分に。

では、なぜ何も教えてくれないのか。

メーカーごとに、書き込む場所がバラバラだからだ。

「このクリップは Log だ」という共通規格は存在しない。Sony は自社形式の 中の1箇所に書く。Panasonic は別の場所を使う。Apple は既存のフィールドを 使い回さず、Apple Log 専用のフィールドを新設した。カメラによっては、 目印がファイルの奥深くに隠れていて、わざわざ探しに行かないと見つから ないこともある — 実際に検証した1台では、識別用のブロックがファイルの 164MB地点にあった。冒頭だけをちらっと見るようなやり方では絶対に見つ からない。

汎用アプリはそこまで探しに行かない。QuickTime もそうだ。Finder もそうだ。 標準的なフィールドを読んで、「Log」と書いてあるものが見つからなければ、 そのまま素通りする。情報はそこにある。ただ、誰も見ていないだけだ。

だから答えはいつも「専用アプリを入れろ」になる

この疑問をどの編集フォーラムで聞いても、数件の返信のうちに同じ答えが 返ってくる。メーカー純正のユーティリティを落としてきて、そこでクリップ を開け、と。

それで解決はする。当然だ、メーカーは自分がどこに書いたか知っている のだから。だが、それが実際にあなたに求めることを見てほしい。

1本だけならそれでいい。見た目で判別できない30本相手だと、クリック だけで1時間かかる。しかも次の撮影でも、また同じことをやる羽目に なる。

問題はやり方を知らないことじゃない。200回やることだ

この質問に答えるとき、たいてい見落とされる部分がここだ。そのアドバイス は技術的には正しいのに、実用性がない。なぜなら、難しいのはどこを見れば いいか理解することではなかったから。1本のクリップを確認するのと、 カード1枚分丸ごと確認するのはまったく別の作業で、いい答えがあるのは 前者だけなのだ。

本当に欲しいのは手順じゃない。始める前から、答えが画面上に、どの クリップにも出ていることだ。

3本のクリップを並べた表示。それぞれの下にラベルが付いている — S-Log3 の動画、S-Log3 の静止画、HLG の動画。
同じカードに並ぶ3つ — S-Log3 の動画、S-Log3 の静止画、HLG の動画。どれも開かずに見分けられる。

実際どうなるか

だから Divecut は、クリップそのものに形式を表示する。フォルダを開けば、 どのクリップにもバッジが付いている — S-Log3Apple LogV-LogHLG、 といった具合に。絵から推測したものではなく、ファイルから読み取った 値だ。

Divecut で開いたクリップのフォルダ。どのクリップも名前の下に、記録形式を示すバッジが付いている — 何本かは 709、他は S-Log3、Canon Log 3、Apple Log。
同じカードを Divecut で開いたところ。バッジはどれもファイル から読み取った値 — S-Log3、Canon Log 3、Rec.709 — なので、何も触る 前から、どれに変換が必要かが一目で分かる。

カメラが本当にその情報を記録していない場合は、自信満々な当てずっぽう ではなく、「分からない」というバッジが付く。これは見た目以上に重要だ — 間違った推測は、色がおかしくなったクリップを探す、最初と同じ混乱に 引き戻すから。そのカメラが何を撮るかを一度教えれば、以降そのカメラの クリップすべてで覚えていてくれる。

そうなれば、仕分けの問題自体がなくなる。仕分けるものが何もないからだ。 Log 変換が必要なクリップにはすでにラベルが付いていて、要らないクリップ にもちゃんと付いている。

Divecut は macOS と iPad 向けの素材ブラウザです。Log クリップを撮った ときの色のまま表示し、言葉で探せるようにし、選んだ素材を Log のまま DaVinci Resolve へ渡します。できることを見る